SERVICE スポーツ整形外科
スポーツ障害には、テニス肘、ゴルフ肘、野球肘、野球肩、ジャンパー膝、ランナー膝、など、スポーツの名前がついたものが多く見られます。その他、疲労骨折、シンスプリント、腰痛などを引き起こすこともあります。一度の外力で生じるケガではなく、スポーツ中の繰り返し動作で生じるものです。 スポーツ外傷は、スポーツ中に一度の大きな外力により生じたケガのことで、突き指、脱臼、捻挫、骨折、靭帯損傷、半月板損傷などがあります。
治療の方法も、試合期やトレーニング期、オフシーズン等の時期によっても異なりますし、プレイするポジションによってもスポーツを禁止しなければいけないケガからプレイを許可してよいものまでさまざまです。当クリニックでは、選手の背景まで考えて治療することを原則として、またスポーツ障害の予防のための策を講じます。
スポーツリハビリテーションを行い、患部の治療だけでなく、そのスポーツを遂行するために必要な身体機能やスポーツ動作の改善を図ります。経験豊富な理学療法士が身体機能(関節・筋力・バランスなど)やスポーツ動作における動きの問題を突き止めることで、根本的な改善を目指します。
スポーツ特有のケガは、一般の整形外科的傷害と異なることがあり、その診断治療はスポーツ専門医に任せるのが安心です。整形外科全般の診療を中心に私のライフワークでありますスポーツ整形外科診療や膝関節診療にも専門医として力を入れておりますので、お気軽に受診してご相談ください。
膝前十字靭帯損傷
膝の安定性を保つ上で重要な機能を果たしているのが、「膝前十字靭帯(ACL)」です。この靭帯を損傷してしまうと、運動や日常生活に何らかの制限が生じます。損傷後の数分間は痛みのため動けないことが多く、膝の腫れとともに曲げ伸ばしができにくくなります。腫れ自体は2〜4週間ほどで改善し、日常生活への制限は少なくなります。
しかし、膝前十字靱帯を損傷したままで運動や生活を続けていると、半月板や軟骨といった膝のクッションの役割をする正常な組織が傷ついてしまうため専門医の診察と関節鏡手術と正しいリハビリを行うことが大切です。特にスポーツをされる方は、運動中に繰り返し膝をひねってしまうことも少なくありませんので、お早めにご相談ください。
膝半月板損傷
スポーツでの膝関節の外傷のひとつに「膝半月板損傷」があります。スポーツをしていなくても、日常生活の生活のなかで加齢性に変性断裂を起こすこともあります。膝が本来動かない方向に力が加わった場合に起こりやすく、関節を動かす時や体重をかけた時に特に強く痛みを感じます。関節内に水や血液が溜まったり、膝の中で何かがひっかかるような違和感を覚える場合もあります。
検査の上、症状に応じた治療を行っていきます。軽度の場合は、消炎鎮痛剤の使用や関節穿刺を行う保存的療法で自然治癒する場合もあります。スポーツ活動や日常生活に支障をきたす場合は、内視鏡手術も視野に入れながら治療をしていきます。いずれにせよ、患者様の状態とご要望に合わせた治療を行っていきますので、まずは当クリニックまでご相談ください。
野球肩・野球肘
「野球肩」や「野球肘」は、その名前からも分かるように、野球をされている方に多く見られる代表的なスポーツ障害です。怪我やオーバーユース(使いすぎ)などが原因で、野球の投球動作の際に痛みを感じることが多いです。徐々に発症する場合が多く慢性化しやすいため、肩や肘に痛みを感じたら早期に対応することが大切です。
野球肩・野球肘とひとくくりにいっても、その種類は様々です。検査の上原因を究明し、適切な治療・リハビリ・フォームの改善などを行う必要があります。少し休めば治るからと放置していては、いつまでも症状が改善しません。まずは一度専門医の診断をあおぐことをおすすめしております。
テニス肘・ゴルフ肘
聞き覚えのある方もいらっしゃる「テニス肘」「ゴルフ肘」という病名は別称で、正確には「上腕骨外側上顆炎」または「上腕骨内側上顆炎」のことを指します。簡単にいうと、手首を動かす際に使う腱を痛めた状態です。テニスやゴルフをされる方に多く現れることから、このような別称で呼ばれるようになりました。
まずは、スポーツなどの原因となる動作を休止し、安静にすることが大切です。その上で、消炎鎮痛剤を用いたりステロイド注射を打つなどの保存的治療を行えば充分に機能の回復が見込めます。また、ストレッチや運動療法などのリハビリを行ない、スポーツで使用する道具や動作の改造指導を行う場合もあります。
ジャンパー膝・ランナー膝
「ジャンパー膝」とは、その名の通り跳躍する動作の多いスポーツ競技をされている方によく見られるスポーツ障害です。膝の曲げ伸ばしの際に重要な役割を果たす、膝蓋腱と大腿四頭筋腱という2種類の腱が炎症を起こすことによって発生します。対して「ランナー膝」とは、走る動作により膝に負担がかかりやすいスポーツ競技者に多く見られ、主に膝の内・外側の筋腱付着部の炎症を指します。
このような炎症が起こった時は、まず我慢しないことが大切です。初期の痛みは比較的軽いため、病院に行かず我慢される方も多いですが、痛みは日を増すごとに強くなります。重症化してからでは治療も長引きますし、完治が難しくなる可能性も高まります。痛みを感じたら無理をせず、専門医の診察を受けましょう。
アキレス腱断裂
「アキレス腱断裂」とは、踏み込み・ダッシュ・ジャンプなど、ふくらはぎの筋肉を激しく使う時や、急に筋肉が伸ばされたりした時に発生します。スポーツ愛好家に見られることが多く、運動中の受傷が多いのが特徴です。受傷時には衝撃を感じたり、断裂音が聞こえることもあります。
ギプスや装具などを用いた保存治療と、断裂したアキレス腱を直接縫合する手術治療があります。それぞれに長所・短所がありますし、個人のライフスタイル・症状によって、治療法を相談する必要があります。またスポーツを再開するまで回復させるには、半年程度ほどの治療期間が必要となりますので根気強く治療を続けていくことが大切です。